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体験者レポート 永住田舎暮らし

家に手を加えながらエコ生活を楽しんでいます

 
美作市中心部より車で約30分。美作市田渕にお住まいの松家かずみ様、ご友人、そして愛犬のナナちゃん。1年8ヶ月前に大阪より移住されこの地で暮らされています。ここは、緑の山々に囲まれた、標高約200メートルのところにあり、集落の中心には透き通ったきれいな小川が流れる自然豊かな環境です。

◆移住しようと考えられた理由を教えてください
―静養のため
大阪ではマンション暮らしでしたが、数年前に脳梗塞を患い、友人のすすめもあって、空気のきれいな田舎でゆっくり静養をしならが暮らしたいと考えるようになりました。

―安全な場所を求めて
私は、阪神淡路大震災を経験しています。数年前には、東日本大震災も発生しました。今後も、いつどこで何が発生するかもわからない。足が悪い私は何かあったときには大変です。少しでも回避する為に、より安全な場所をと考え移住先を探しました。

―子供達のために
もし今後、震災等が発生した場合、田舎に家があれば、こちらに子供達家族を呼んで、不自由な思いをさせずにすみます。それから、都会育ちの私たちには「ふ るさと」というものがないんです。子供や孫たちには「ふるさと」という帰る場所を作ってあげたいとも思いました。

◆岡山に決められた理由を教えてください
移住を考えるようになり、この数年間でいろいろな場所を見て廻りました。和歌山県・石川県・三重県・兵庫県など様々な地域を廻り、主に各地域の行政に相談 し案内をして頂きました。近年では過疎化の影響もあり、各自治体では移住者に対するもてなしが手厚く、びっくりするような歓迎を頂きました。どの地域の方 も魅力的で、住んでみたいと思う物件もありましたが、子供達の住む大阪からのアクセスを考えると、高速を降りてからの距離がどれも遠かったんです。美作市 との出会いは、「自然と暮らす株式会社」の広告をたまたま見て、実際に何ヶ所か物件を見せてもらったことがきっかけです。美作市に決めた大きな魅力は、大 阪から高速で約2時間とアクセスが良く、そして高速から降りて自宅まで車で約15分という地のりの良さでした。そして、最近よく言われている南海トラフ地 震が発生した場合のことも考えました。こちらだと、あまり影響を及ぼさないようで、そのような点も考えて美作に住むことに決めました。

◆こちらの家に決められた理由を教えてください
私は足が悪いので、最大の条件は「水洗トイレ」であるということ、そして平屋であるということ。2階建ての大きな家は必要ないんです。この家は田舎にありながらも「水洗トイレ」だったんです。
それから「山林付き」だったということ。この家屋は築100年以上経っているからリフォームは必要でした。一緒に暮らす友人が大工だったということもあり、山林から木を切り出してリフォームに使用できればと考えました。

◆日々の暮らしぶりを教えてください
一緒に暮らしている友人が、業者の手を一切借りずにリフォームをしています。移住して1年8ヶ月経ちますが、その間に、裏庭の整備、2階建て物置の改装、 母屋の床の改修。この家では元々郵便局をされていたようで、随所にその名残があります。柱はまだまだしっかりしているし、このような素材を大切に活かして いきたいと思っています。今後も業者の手を借りずに自分の手でリフォームをし、この家を育てていきたいと考えています。

松家様宅

松家様宅

かつて郵便局だった場所も、デザインを 活かしつつ壁と床をリフォーム

かつて郵便局だった場所も、
デザインを活かしつつ
壁と床をリフォーム

改修前

改修前

物置は断熱材を入れて住めるように

物置は断熱材を入れて住めるように

◆エコな生活を送っています
冬の寒さをしのぐのに、物置だった場所に煉瓦とセメントで「窯」を作りました。
これさえあえれば、家中が驚くぐらい暖かくなるんです。火を消しても丸2日間は余熱で暖かいんです。
燃料は山から切り出した木が燃料となり、風呂はソーラーの温水器なので、陽当りの良い我が家は熱効率も良く光熱費が助かっているんですよ。

コンクリと煉瓦でつくった自慢の窯

コンクリと煉瓦でつくった自慢の窯

物置は断熱材を入れて住めれるように

物置は断熱材を入れて住めれるように

◆移住して変わったこと
―大阪にはなかったものがここにある
大阪は全て揃っているところでした。でもここには何もありません。銀行もスーパーもコンビニもない。
でも、大阪にはないものがここにあります。
自然があって、四季の変化を感じることができて、愛犬とゆったりとした時間を過ごすことができるんです。
それがここではそれがあるんです。

―体調の変化(ご友人の方)
病院の先生が驚くぐらい数値が改善してきました
私は、大阪で暮らしていた時は、不摂生がたたって糖尿病を患い、体調も良くなかったけど、ここでは日々リフォームに励み、次はこうしよう、ああしようと色々と思案しならが体を動かしています。また、薪割りから、愛犬の散歩も毎日の日課となっています。
先日定期健診に病院に行くと数値があまりにも良くなっているので、先生がびっくりされたぐらいですよ!

―ホタルの乱舞を初めてみることができました
家の前の小川でホタルがたくさん見れるんですよ。足の悪い私のために、友人が小川から網でホタルをすくって家の中に放ってくれました。
もうそれは、ホタルの乱舞ですよ。大感動でした。
以前、ホタルの名所という所に行ってみましたが、ポツポツという程度で、ここは数段上!ホタルを間近で見ることができまし た。
ホタルはまた網で救って川に戻しました。

ホタルが見れる小川

ホタルが見れる小川

―子供たちや孫たちが遊びにきてくれます
子供達家族が遊びに来た時は大喜び!見るもの触るものがすべて初めてで驚きの連続のようです。
子供や孫たちに「ふるさと」を作ってあげれたかな・・と思っている。

◆地域の方との交流はどうですか?
地域の集まりや、清掃活動には積極的に参加しています。
先日は運動会にも参加しました。また、「俳句の会」や「カラオケ」も参加して楽しんでいます。
この集落は高齢者が多い集落で、昨年移住したときは集落の草刈りなど男手が12名おられたが、今年は6名と寂しくなってきています。
私でも集落の中では2 番目に若いんですよ。山に囲まれた小さな集落なので、お互い助け合いこそが必要だと思います。
私はこの集落に必要な人になりたいと思っているんです。

◆移住を考えられている方に対してのメッセージを
特に都会から移住して来られた方は、びっくりすることが山ほどあると思います。
不便なことを上げたらきりがありません。でも、ここにはパラダイスがあります。
ここはお金をそんなに使いません。野菜は近所の方がたくさん戴けます。
燃料は山の木から、余計な買い物もしない。ここでは、余計なものは必要ないんですよ。
「自然とともに暮らす」これが人間にとって、本来のパラダイスだと私は思うんです。

【極意その1】
◎車は「軽トラ」もしくは「四輪駆動」が必要!
→山道や、雪道を走るのには必需品

【極意その2】
◎自分達で何とかするという生きる術が必要!
→田舎では不便なことが多い。自分達で何とかするという生きる術も必要。

【極意その3】
◎村の住人に順応するべし!
→人との付き合いは大切。自分から積極的に関わること。
田舎だからこそ、助け合いが大切なんです。

【極意その4】
◎犬を飼うべし!
→犬は鹿や猪を追い払ってくれる

愛犬ななちゃん(1歳)

愛犬ななちゃん(1歳)

移住されてから、岡山県動物愛護センターより引き取ったそうです。
取材中、片時も離れることなく一緒に取材を受けられていました

◆取材後記◆
今回、取材をさせて頂き、「生きるということのたくましさ」を学ばせていただきました。
人の手を借りることなくすべてご自身でリフォームされていることや、もしものときに備えて家に発電機まであるとのこと、また、積極的に人と関わられたり、何といっても人との縁を大切になさっているご様子。
松家様のご友人が最後におっしゃられていたのは「私は何かあったときに頼ってもらう人になりたい」と。。もう既になられているのではないでしょうか?
3年後、5年後が楽しみなお宅でした。たくさんお話をお伺いさせていただきありがとうございました。

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